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白髪染めとオシャレ染めの違い

日曜日, 5月 15th, 2016

そろそろ白髪染めにしようかな、、」
「白髪染め」と「オシャレ染め」。このように2つの異なる言い回しをすると、あたかもまったく別物のような印象を受けますが実はこの2つ、基本的には同じ構造を持つ「兄弟」のようなものです。専門用語を出してしまうと、どちらも「酸化染毛剤」という地毛を明るくしながら色を入れていくタイプのカラー剤に分類されます。
え?それってオシャレ染めだけじゃないの?

白髪染めも地毛を明るくする
そう。実際「オシャレ染め 白髪染め 違い」と検索すると、
オシャレ染めは地毛を明るくしながら色を入れていき、白髪染めは白髪にのみ色を入れていく
などと多くのページで説明されています。
一般的に『オシャレ染めにはブリーチ力があり白髪染めにはブリーチ力がない』という認識が広まっているようですが、現場の美容師さんは違和感を感じながらこう思っています。
「え?白髪染めでも明るくなるよ!?」
そう。初めに定義したようにオシャレ染めも白髪染めも地毛を明るくしながら色を入れていく種類のカラー剤です。当然、白髪染めも地毛を明るくする効果があるのです。
1番の違いは「染料」の含有量
では、オシャレ染めと白髪染めの1番の違いは何なのでしょうか?それはズバリ「染料」の含有量です。

どちらも地毛を明るくする効果があるのですが、その後に入れ込む色の濃さが圧倒的に違うのです。
オシャレ染め ー 染料が薄い(少ない)
白髪染め ー 染料が濃い(多い)
つまり、白髪のように元々の色がない状態の毛髪に対しては染料の濃い白髪染めが適しているわけです。この場合、混在する黒髪に対しては明るくしながら色を入れていくため白髪も黒髪も同じような色味に仕上がります。

もちろんオシャレ染めでも白髪は染まりますが、前述の通りオシャレ染めは染料が薄いので当然淡い色味の仕上がりになります。

あえてこのように「ペールトーン(淡い色味)」で白髪を染め上げるケースもあるので、どちらが正しいという事ではなく狙った仕上がりに対して適したものを選択するという事です。
どちらの方がダメージするの?

「オシャレ染め」と「白髪染め」どちらの方が髪にダメージがあるの?

これもまた検索してみると様々な異なる意見が存在します。
オシャレ染めはブリーチ力が高いからダメージする。
白髪染めは染料をしっかり入れ込むからダメージする。
う〜ん一体どっちなの?混乱してしまいますね。
これはあくまでも僕個人の実感論ですが、目標とする明るさまで明るくする場合「白髪染め」のほうが若干ダメージが多く、反対に目標とする暗さまで暗くする場合どちらも同じ位のダメージ度合いな気がします。つまり同じ髪質の地毛を同じ8Lvの明るさへ仕上げる場合「白髪染め」の方が若干負担が多く、同じ8Lvの毛を地毛の明るさへ仕上げる場合「どちらも」変わらぬ負担度合いかと。
ただしこれらは2剤の過酸化水素(カラー剤の強さをコントロールするもの)濃度によっても変わってきます。
その理由に関しては僕自身まだまだ勉強不足なので今ここでは触れませんが、あくまでも現場でサロンワークを行う美容師としての実感論です。
ですが「白髪染め」「オシャレ染め」それぞれの【ブリーチ力】【染料含有量】を考えれば当然かな?とも思います。あくまでも僕個人の見解ですが。
要するに、求める仕上がりに対して適切なものを選択する事がダメージを抑える1番の方法という事です。
まとめ
「オシャレ染め」と「白髪染め」はどちらも地毛を明るくしながら色を入れるという同じ構造をもつ、いわば「兄弟」のようなものです。

これら2つの1番の違いは「染料」の含有量。オシャレ染めよりも白髪染めの方が染料の色が濃い(多い)のが特徴です。さらに両者のダメージ度合いに関しては、適切なものを選ぶ事により最小限に抑える事が可能です。
「オシャレ染め」「白髪染め」。言葉にするとまるで良い方と悪い方のような印象を受けますが、それはまったくの間違い。どちらがオシャレでどちらがオシャレでないという事ではなく、その時その時に適したものをチョイスし良いところを引き出せばいいのです。
僕から言わせればどちらもオシャレ染め。
まずはご自身の白髪に対する悩みを恥ずかしがらずにしっかりと相談してくださいね!


LUONTO

店主